GAPファンド

中山 亮
研究代表者
東京工業大学

中山 亮

Nakayama Ryo
採択テーマ

材料科学者の目線で開発するベイズ最適化のクラウドサービス

課題名
材料科学者の目線で開発するベイズ最適化のクラウドサービス
技術シーズの概要
技術シーズの概要の画像

材料合成を模したモデル関数を用いて、物質合成向けにベイズ最適化の内部パラメータを最適化
背景
[従来の材料開発] 家内制手工業
1. 候補物質を選定、それを一つ一つ合成・評価
2. 「偶然見つかったきっかけ」を広げる
[今後] 競争激化、候補材料の多元素化 (例: Li9.54Si1.74P1.44S11.7Cl0.3)
働き方改革、少子高齢化、コロナ渦での研究
→ ベイズ最適化の活用による材料開発の効率化が不可欠
申請者の技術シーズ
材料合成のモデル関数(右図)を用いて、
物質合成向けにベイズ最適化の内部パラメータを最適化
→ 材料開発に必要な実験回数の最小化へ
自身の強み・独自性
材料科学者の目線でのツールデザインが可能な知識、ノウハウ、そして人脈

ビジネスモデル(申請時)
ビジネスモデル(申請時)の画像

サブスクリプション型のベイズ最適化のクラウドサービス
① ターゲットユーザー:
大学・研究所(アカデミア)及び化学・材料メーカーの材料科学者
② ターゲットユーザーが抱える課題とその解決策
・データ管理の壁
・Pythonの壁
・パラメータ設定の壁
クラウド上で実験データの一元管理を行い、そのままWebブラウザ上で簡単にベイズ最適化を行う
③ マネタイズの方法
サブスクリプションモデル
1. 機能を制限した、少人数用の廉価版ツール
→ ツール導入の障壁を下げ、有用性を示す
2. 機能制限のない、大人数用の正式版ツール
→ 一度利用を始めると、実験データがクラウド上に蓄積され続けることになるため、長期的に安定した利益が期待
④ 社会実装や事業化に向けて検討している事項
アライアンス候補ロボットを利用した自律実験との連携
→ 所属ラボに自律実験のノウハウ有。

活動計画(申請時)

2021年度では試作品を開発し、プロブレムソリューションフィットの状態を目指す
期間・実施したい検証内容・目標成果・アウトプット

9月~10月 | Webブラウザ上でのベイズ最適化の実行
プログラミングスキルのない材料科学者でもベイズ最適化ができるようになる。

11月~12月 | クラウド上でのデータ管理に向けたUIの設計・開発
実験データの管理とベイズ最適化をクラウド上で行う統合ツールの提供

1月~2月 | 内部パラメータ設定の補助機能(代表者の強みを活かす)
機械学習の知識がなくても、最小の実験回数で合成条件最適化を可能にする

3月以降 | 試作品を用いた周囲の材料研究者からのヒヤリング
プロブレムソリューションフィットの状態を目指す

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