イベント・ニュース EVENT / NEWS

2024年4月24日

開催報告「Dry×Wet生命科学アイデアソン」@INDEST

日時2024年 4月23日(火)18:00~21:00

2024年4月23日、東京工業大学INDESTで「Dry×Wet生命科学アイデアソン」を開催しました。

参加者の専門・研究領域は合成生物学から神経科学、情報科学まで幅広く、東工大生をはじめ、東大、早稲田、慶応など所属も様々。専門分野でDry(データ解析)/Wet(実験操作)にふりわけ、2チームに配置。今回は「実験のハイスループット化」をお題に、それぞれのチームでアイデアを出し合い、プレゼンテーションを行いました。

アイデアソン

テーマ:実験のハイスループット化

今回は以下の3つを実験のハイスループットと定義し、アイデアソンをおこないました。

  • 実験自体の効率化
  • 実験の自動化
  • 候補の順位付け

参加者自身の実験経験などをふまえ、あくまでアイデアとして自由に議論をしよう、との講師の呼びかけに応え、議論は白熱。各チームにメンターが1名ずつ入り、テーマをすりあわせながら、実験の背景から課題の設定、ハイスループット化のための手法を検討し、その結果としての、プラン(ハイスループット化後の研究)を構築しました。

プレゼンテーション 発表7分+質疑4分

  • introduction 背景・実験の現状
  • Obhjective 何を解決したいのか
  • Method ハイスループット化のための手法
  • Future plan ハイスループット化された後の研究

チームAは「プロトコール公開プラットフォームの構築」、チームBは「In vivoで機能を持つタンパク質のde novo設計」として、アイデアをプレゼンテーション。前者では、「失敗」駆動型で研究を深めるプラットフォームの構築、後者では、特定の構造や機能を持つタンパク質の効果的な発現を目指すプラットフォームのための具体的なアイデアが提示され、実験条件の最適化や培地条件の最適化などについて、それぞれの専門領域を活かした刺激的な意見が飛び交いました。

わずか90分の中で、課題の抽出から深耕、解決に向けたアイデアを拓いていく様子は圧巻でした。Dry×Wet融合アイデアソンとして、まさに異分野融合の強みを確かめるきっかけになったのではないでしょうか。参加者によるアンケートでも、テーマ設定への満足度も高く、次回への参加意向(「ぜひ参加したい(28.6%)」「参加したい(71.4%)」)も100%! SUのシーズともなりうる広がりある取り組みとして、次回にもつなげていけたらと思っています。

ご参加のみなさま、講師 佐藤龍飛さん、メンター廣田佳亮さん、深澤元喜さん、ご協力いただきましたすべての方に深く感謝を申し上げます。

(by:コミュニティマネージャー・URA 小川由美子

講師・メンターからのコメント

佐藤龍飛:今回はgrubioのミッションでもある異分野融合の中でもバイオにおけるWetとDryの融合を体現するようなイベントを開催することができました。専門分野が異なる研究者がお互いの強みを活かしながらディスカッションができていたと思います。次回以降も開催予定であり、参加者および参加企業様も募集中です!

廣田佳亮:メンターとしての参加でしたが、参加者の方々との議論は刺激的かつ示唆に富み、こちらも多くを学ばせていただきました。

深澤元喜:今回、Wet側のメンターとして参加させていただきましたが、WetとDry両者の強みを活かしたアイデアの種が議論の中で複数生まれていてとても可能性を感じました。参加メンバーとのリアルな場での活発な交流もでき、次回以降の開催も楽しみに感じました。

日時・会場他

  • 日時:2024年4月23日(火)18:00~21:00
  • 主催:INDEST
  • 協力:grubio
  • 場所:INDEST 4Fラウンジ
  • テーマ:「Dry×Wet生命科学アイデアソン」

アクセス

〒108-0023 東京都港区芝浦3-3-6  JR田町駅 芝浦口 徒歩1分

講師紹介

佐藤龍飛 (東工大生命理工学院M2)
東京工業大学 生命理工学院の山田研究室に所属。機械学習やメタゲノム解析を中心にバイオインフォマティクスの研究を進めるほか、バイオ・医療×インフォマティクスのコミュニティ「grubio」の代表を務める。

メンター


廣田佳亮 (東工大生命理工学院M2)
東京工業大学生命理工学院の山田研究室に所属。機械学習やメタゲノム解析を中心にバイオインフォマティクスの研究を進めるほか、株式会社メタジェンで腸内細菌とヘルスケアに関する新規事業にもインターンとして取り組む。

メンター


深澤元喜 (東工大生命理工学院M2)
東京工業大学生命理工学院の松浦研究室に所属。無細胞翻訳系を用いた膜タンパク質の合成および進化の研究を進めるほか、VCでの長期インターン生として研究発スタートアップの創出業務に携わる。