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2026年4月21日

開催報告|ディープテックスタートアップCTO人材コミュニティイベント(主催:株式会社みらい創造インベストメンツ、協力:INDEST)

日時2026年 3月27日(金)16:00-17:30

2026年3月27日(金)、INDEST協力のもと、株式会社みらい創造インベストメンツ(以下、みらい創造インベストメンツ)主催の「ディープテックスタートアップCTO人材コミュニティイベント」が開催されました。

今回は、これまで実施してきた「客員CTOプログラム」の締めくくりとして、参加メンバーによるプロジェクト紹介を実施しました。数ヶ月にわたる活動報告に加え、実際の現場で直面した課題や、実務経験に基づくディープテック特有の知見が惜しみなく共有されました。参加者は、互いのプロジェクトから自身の業務に直結する学びを得るとともに、次なるステージへの具体的な示唆を得る貴重な機会となりました。

また、本イベントにはEIR(客員起業家)も加わり、異なるバックグラウンドを持つ人材との交流の機会にもつながりました。前回以上に踏み込んだ課題共有が行われ、研究開発の社会実装や組織構築、経営判断といった難題に対し、実体験に基づく解像度の高い知見が飛び交う熱量の高いセッションとなりました。

みらい創造インベストメンツが推進する「新産業創出」と「創業チーム構築」

本学と連携協定を締結する同社は、創業以来、ディープテックスタートアップ(SU)創出・成長エコシステム構築のため、「資金」「事業」「組織」の3つの取り組みを重点的に実施してきました。特に2023年度からは「組織づくり」に本格的な重点を置き、研究シーズの事業化を担う経営人材の育成・確保に注力しています。

その中核となるのが、経営人材候補を雇用し事業化を支援する 「EIR(客員起業家)プログラム」と、技術経営のプロフェッショナルを招聘する「客員CTOプログラム」です。

  • EIRプログラム: 大学技術シーズの事業化課題を解決すべく、2022年度に経産省が制度化(現在はNEDOが主管)。同社では3年間にわたりプログラムを推進し、数多くの起業家を輩出しています。
  • 客員CTOプログラム: 経営人材に加え、高度な技術的知見を持つCTO人材を参画させることで更なる事業創出を目指す東京都の支援事業。全52事業者の中から高評価の6事業者に選出され、2026年度も同社の継続採択が決定しています。

また、同社は2025年12月に「3号ファンド」を新規設立し、投資体制を強化。昨年12月、本学が10兆円規模のファンド支援対象となる「国際卓越研究大学」に認定されたことで、スタートアップ振興の追い風が吹いています。他にも、JSTのD-GlobalをはじめとするGAPファンドエコシステム活動においても、同社メンバーが支援する8案件を含む全14案件が採択されるなど、力強い実績を築いています。

参考)特別対談|新しい未来を創る循環へ―大学と投資家が描く、ディープテック人材育成のエコシステム | 東京科学大学イノベーションデザイン機構(Id機構)

上記2つのプログラムは、大学発のディープテックスタートアップ創出を加速させるため、経営人材(EIR)や技術経営人材(客員CTO)をVCで雇用し、研究シーズの事業化を伴走支援する取組でもあります。

主な発表内容

■ 客員CTO による発表

  • 古賀 洋一郎 氏:プロメシアン株式会社を創業。「補修AM(アディティブ・マニュファクチャリング)で産業を止めない」を掲げ、3Dスキャンとデジタル在庫、分散製造を組み合わせたオンデマンド事業を推進。技術だけでなく、品質保証、事業化の設計ソリューションを報告しました。
  • 木村 聡太 氏:ELECQUEST合同会社を創業。「制御・センシングの力で現場をつくる」をビジョンに、製造業DXと自律測量ロボティクスの統合事業を展開。ELECQUEST合同会社創業。開発体制強化・量産体制整備など2026年度の事業拡大に向けたロードマップを示しました。

■ EIR による発表
EIRより、多岐にわたるディープテック領域での具体的な事業化成果が報告されました。

  •  幅広い事業領域の網羅: 原子力廃止措置、次世代データセンター、クリニック業界のDX推進、農業廃棄物を活用したバイオマス事業、さらには革新的なプロペラ技術や脳腫瘍治療装置の開発など、社会課題の解決に直結する多様な分野での進捗が共有されました。
  • 社会実装に向けた具体的な成果: 複数のプロジェクトにおいて、新会社の設立(法人化)を実現。初期資金調達や起業前助成金の採択など、事業推進の土台となる資金・組織基盤が構築されました。
  • エコシステムとの連携・拡大: 各大学が保有する技術シーズの探索・参画にとどまらず、知財の確立や実証実験、自治体との連携や海外展開など、技術を市場へとつなげるための多角的なアクションが加速しています。

■今後の展望
今回のイベントでは、単なる市場探索に留まらず、実際に法人設立や資金獲得へのど、具体的な「事業体」としての成果が目立ちました。東京科学大学イノベーションデザイン機構・INDESTとみらい創造インベストメンツは、2026年度も引き続きEIR/客員CTOプログラム等を通じて、世界を変える「創業チーム」の構築と大学発のディープテックスタートアップ創出に全力を注いでまいります。

(企画・テキスト CM・URA 湯原理恵、写真 堀川健一郎)