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2025年10月2日

開催報告|STGF2025採択者キックオフイベント

日時2025年 9月30日(火)15:00-17:00

Science Tokyo GAP Fund Program 2025

2025年9月30日(火)、Science Tokyo GAP Fund Program(STGF)の採択者キックオフイベントを、東京科学大学田町キャンパスINDESTで開催しました。本プログラムは、大学からうまれた研究シーズを社会実装へとつなげるための支援プログラムとして、研究成果を事業化につなげる大きな一歩を応援するものです。

(2025年度STGF採択者のみなさま)

開会のメッセージ

冒頭では、辻本将晴 機構長が、世界を変える大学発スタートアップを目指す仲間へのメッセージとして挨拶をしました。採択者へのお祝いのことばを述べ、「ご自身ですべてをやる必要はありません。プロフェッショナルとチームを組み、良きパートナーを見つけながら挑戦してください」と語り、採択者に向けて温かい激励を送りました。

メンター代表講演

続いて、みらい創造インベストメンツ株式会社 代表取締役社長 岡田祐之 氏が「ディープテックスタートアップの成功に向けた研究者の要諦」と題して講演しました。岡田氏は、ディープテックスタートアップが成功するための共通点として、以下の4点を強調しました。

  1. 社会課題起点の発想
  2. 出口戦略を意識した研究活動
  3. 顧客との早期対話
  4. 事業展開のタイミング

「研究の成功と事業の成功は異なる。市場理解や顧客対話を通じて社会実装を見据える姿勢が重要」と述べ、研究者から起業家へのマインドセットの転換を呼びかけました。

今後の進め方と支援メニュー

STGF事務局として井上副機構からは、今後9か月間のプログラムの進め方やインキュベーション施設「INDEST」の利用方法が説明されました。また、真尾淑子 副機構長(特任教授)からは、GTIE GAPファンドや各種支援メニューの紹介がありました。プログラムでは、事業化メンター・ファシリテーター、客員起業家(EIR)がチームを組み、採択者の起業準備を伴走支援します。

採択者による抱負発表

採択された研究者からは、それぞれの研究内容と事業化への展望が共有されました。

  • 安井伸太郎 准教授(総合研究院):安全・低コスト・リサイクル性に優れた革新的な水系固体電池の社会実装
  • 小野公輔 准教授(理学院):次世代アンモニア吸着材の開発によるカーボンニュートラル社会への貢献
  • Mahfuzul Islam 准教授(工学院):半導体集積回路技術を活用した次世代物理乱数生成器の事業化
  • 黒田公美 教授(生命理工学院):乳幼児睡眠を可視化する「SciBaby SLEEP」アプリの開発と事業化
  • 荒井慧悟 准教授(工学院):ダイヤモンド量子センシング技術による社会インフラ・海洋資源分野への応用

(採択者によるプレゼンテーションの様子)

各登壇者からは「社会課題を解決し、世界に誇れる技術として育てたい」との力強い抱負が語られ、メンター陣からは、大きな期待とエールが送られました。

ネットワーキング

最後は写真撮影とネットワーキングの時間として、研究者、メンターらが交流を深め、プログラムの幕開けにふさわしい活気に包まれました。

(メンターによるコメント、会場の様子)

STGFは2025年10月から2026年6月までの9か月間にわたり実施され、最終成果は来年6月のDemo Dayで発表されます。Id機構は、研究者が「世界を変える大学発スタートアップ」の創出を目指し、引き続き研究者の挑戦を支援してまいります。引き続き、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

(採択者のみなさま、チームメンバー、関係者との集合写真)

採択者されたみなさま、おめでとうございます。メンターのみなさま、改めてよろしくお願いいたします。
ご参加のみなさま、ありがとうございました!

プログラム

  • 15:00 -15:05 オープニング「世界を変える大学発スタートアップ」を目指す仲間へのメッセージ 辻本将晴 機構長
  • 15:05-15:15 メンター代表より「ディープテックスタートアップの成功に向けた、研究者の要諦」みらい創造インベストメンツ 岡田祐之 代表取締役社長
  • 15:15-15:40 今後9か月間の進め方について STGF事務局/インキュベーション施設『IDEST』のご案内 INDEST
  • 15:40-15:50 GTIE GAPファンド/支援メニューのご紹介 イノベーションデザイン機構副機構長 真尾淑子 特任教授
  • 15:50-16:30 採択者の抱負(各3分) 「目指す解決したい課題/創業予定/STGF期間における進化目標)メンターメッセージ(各3分)
  • 16:30-17:30写真撮影/ネットワーキング